2021年は暗号資産(仮想通貨)の投資に注力していこうと、年初めに「クオレアBTC」というAIロボによるビットコインの自動売買を開始しました。
しかし、クオレアのロボは苦手な相場があることが分かったのと、自分の意図とマッチしないタイミングで売買が行われるのが個人的に肌に合わず、最後は大きな損失で撤退しました。
それでも、暗号資産は世界的に「資産」として認められ、有名な投資家や超大手企業が次々と投資先の商品になっています。
ここで、暗号資産から手を引くのはすごくもったいない気がする!
かといって、積み立てやガチホだと確定利益ではなく含み益。
何かいい方がないか・・・
そこでたどり着いた答えは
「メインで運用しているFXのようにトラリピ手法で買い売りタイミングを決めて投資していく」
でした。
つまり『手動トラリピ』ですね!
それから暗号資産の手動トラリピについて、色々と調べて私なりの運用設定が完成したのでこの記事で紹介したいと思います。
先に私の運用方法を簡単に紹介すると
・初期資金は少額(10~15万円)
・ロスカット値はレート0円設定
・BOXレンジで相場に合わせて攻める範囲を変える
・買い、売りのハーフ&ハーフ(運用していくと進化します)
といった感じの戦略になります。
安全を第一に考えた設定ですが、そこに暗号資産の激しい動きが加わることで、自ずと利益も狙える!・・・予定です。
では設定・運用方法を解説していきます。
- 暗号資産で手動トラリピするのはどのコインが良い?
- 暗号資産手動トラリピの必要資金管理表
- ハーフ&ハーフBOXレンジの設定
- BOXレンジを(上or下)に抜けた場合は?
- BOXは進化して利益率UPします!
- 注文の仕方と注文後の画面
- まとめ
暗号資産で手動トラリピするのはどのコインが良い?
暗号資産とひとことで言っても、その種類は多くどのコインがいいのか?資金はいくらくらい必要か?など様々な疑問が浮かび上がってきます。
そんな時にお世話になったのが、こちらの記事
実際に暗号資産の手動トラリピを行っているヒナタさん
どのコインが手動トラリピ向きなのか、運用資金の管理方法など、基本をしっかり理解できる内容で、とても勉強になり私の知識もレベルアップ出来ました。
ヒナタさんの記事を参考に解説すると、暗号資産の売買にもスプレッド(買い値と売り値の差)が存在し、コインの種類によってスプレッドの広さは違います。
※ヒナタさんに許可を頂き、画像をお借りしました
参照: https://hinata-labo.com/cryptocurrency-beginner-toraripi/
ビットコインが1番スプレッドが狭く有利ということが分かります。
しかし、最小取引量が0.01で約6万円(2021.5.4 時点では)が必要ということで、資金的に少額では手動トラリピは難しいです。
同様にイーサリアムやライトコインもスプレッド的に有利ですが、最小購入額が高いので、予算15万円だと満足できるポジション量を保有するのは難しそう・・・
となると、スプレッドが割と小さく、最小購入額が安いBCH(ビットコインキャッシュ)が始めやすコインとなります。
このことから、私は初期資金15万円をBCHで開始することにしました。
暗号資産手動トラリピの必要資金管理表
初期資金15万円をBCHで手動トラリピすることに決めたら、次はどんな戦略で運用していくか?
トラリピと言っても、暗号資産はFXのようなレンジ相場ではなく過去の長期的なレートを見ると右肩上がりで推移しています。
レンジ相場でない場合、トラップを仕掛ける範囲が定まらないためトラリピには不向きでは無いでしょうか?
そういった疑問から暗号資産で手動トラリピをしている方の運用方法を調べてみると次のような対策で運用していました。
・運用範囲(レンジ)を広めにして運用計画を立てる
・過去データを参考にロスカット値を極端に下げて計画を立てる(レンジは考えない)
私的には安全に資産運用をしたいので、ロスカットは絶対したくない。
そこで購入レートからBCHのレートが0円まで下がる最悪のケースを想定した管理表を作ってみました。
※こちらの管理表もヒナタさんの記事を参考にしています
レート5000円間隔での各レートで0.1BCHを購入した場合の必要資金や、BCH価格が0円まで下がった場合の含み損が分かります。
例えば、現在(2021.5.4)でBCHのレートは110000円ですので、このレートで0.1BCH保有する場合は
・必要証拠金が5500円
・レートが最悪0円になると想定した想定最低値の含み損(最大含み損)は11000円
この2つの金額を足した16500円がBCHレート110000円で購入量0.1を1つ保有するのに必要な資金ということです。
もしBCHレートが表の1番上の145000円だった時に5000円間隔でレート0円まで0.1BCHずつ購入していくと、
合計 必要証拠金 = 108750円
合計 想定最低値の含み損 = 217500円
2つの合計 = 326250円 が必要資金ということになります。
この管理表を元に、運用資金はどれくらいか・どういった戦略で運用するか計画を立てます。
ハーフ&ハーフBOXレンジの設定
私が暗号資産FX(手動トラリピ)で運用しようと考えている戦略は『ハーフ&ハーフBOXレンジ』手法です。
相場を読む知識はないし、そもそもレンジ相場ではない暗号資産でトラリピをするのに一定のレンジ範囲を最初から決めて、その内で運用をするのは運用資金が大きくなり、効率も悪くなると思ったからです。
「ハーフ&ハーフBOXレンジ」は
・基準レート(現在価格のちょい下)を決め、その購入ポジションを0.5BCH
・その基準レートから下へ、一定間隔に買い保有の0.1BCHを5口
・そして基準レートから上へ、一定間隔に売り保有の0.1BCHを5口
上記のように、
買い(0.1×5口)・売り(0.1×5口)ポジションが基準(0.5×1口)レートを境に並んでいる設定を1つのBOXとして設定します。
表にすると、以下の感じになります。
私はBCHレートが110000円あたりの時に開始したので、レート110000円を「基準レート」としました。
この戦略は、シダ植物さんがトライオートETFのナスダック100トリプル運用のために生み出した戦略で、私も実際に子供用の貯金をこのナスダック100トリプル戦略で運用しています。
このシダ植物さんの考えた戦略はとても安全性があると思ったし、組み立て方がシンプルなのに理にかなって利益も見込めると感じたので、ナスダック100トリプル以外でも使ってみたいと考えてました。
そして、今回早速自分なりに考えて暗号資産FXで使うことにしました。
ナスダック100トリプルと暗号資産、投資アイテムとしては全く違う様に思いますが、意外と似ていると私は感じます。
・レンジ相場ではない
・長期的に見て右肩上がりで成長している
・価格(レート)の動きが激しい
・暗号資産の種類によってはロスカット値0円として設定した時の必要資金額が近い
以上のことから、ナスダック100トリプルと同じような戦略をしても上手く運用できるのではないかと考えました。
また今回私の設定は
■購入レート(トラップ幅) = 5000円
■利確幅
・買い0.5(基準)→35000円(利益3500円)
・買い0.1→5000円(利益500円)
・売り0.1→10000円(利益1000円)
※売り①のみ35000円(利益3500円)
■必要資金 = 153750円
■ロスカット値 = 0円
といった設定になっていますが、購入レートやロスカット設定値を変えればもう少し必要資金額を減らすことも可能です。
またトラップ幅や利益幅も私が過去のローソクチャートを眺めながら雰囲気で設定したものなので、自分の考えた設定に変更しても問題ありません。
大事なのは
『基準レート』の購入量を0.5(多く保有)にすることと
買い・売りで基準値ポジションを挟んでBOXレンジにすることにです。
では次に利確幅の設定について解説します。
ココもとても大切な内容なのでぜひ目を通してください。
テストに出ますぞ!
利確幅の解説
私が設定した利確幅は以下のようになっています。
基準としたBOXレンジの中心ポジション(0.5BCH)は利確幅を大胆に広く設定しています。
この理由としては、長期的に見た時に右肩上がりに成長する暗号資産のレートで売りポジションを持つリスクを無くすためにあります。
基準ポジションの0.5BCHを保有した状態でレートが上昇し売りポジションを全て保有した場合、含み損益はどんなにレートが上がっても7500円の含み益(【例図:レート145000円まで上昇した場合】買い= +17500円、売り= -10000円)をキープすることになります。
なので、BOXレンジを上抜けした場合は自分の好きなタイミングで基準ポジション(買い)と売りポジション(0.1×5口)を全決済すれば7500円の利益を確定できるということになります。
もちろんBOXレンジを上抜けせず売りポジションを持ったままレートが下がっても、売りポジション本来の決済で利益が出ます。
■レートが上がりすぎても基準ポジションの含み益で損失をもみ消す
■レートが下がっても売りポジションで利益が出る
これが右肩上がりの投資先でも売りポジションを保有するBOXレンジの強みです。
また、上記の図を見てもらうと売りポジション①のみ利確幅が35000円と広くなっていることがわかると思います。
これは先程の基準ポジションで売りポジションの含み損をもみ消す戦略のプチバージョンと考えて貰っていいです。
ただ基準ポジションは0.5BCHと通常の5倍の量を購入しているためこれ1本で売りポジション全ての損を補えたのですが、売りポジション①は0.1BCHしかないので買いポジションの含み損全てはカバー出来ません。
元々右肩上がりの投資アイテムなのでレートが下に行くのは一時的なものと考えそこまでしなくてもいいと思ったのですが、BOXレンジを下に抜けた時に数本の買いポジションの含み損を相殺することができます。
相殺せずに売りポジション①の利益を得てレートが回復するのを待つという考えも良いと思います。
BOXレンジを(上or下)に抜けた場合は?
私のBOXレンジは85000円~135000円の50000円の幅をカバーしていますが、動きが激しい暗号資産はいずれこのBOXレンジを抜けるでしょう。
その場合について説明します。
まず以下の表を見てください。
左の青いエリアが現在稼働中のBOXレンジになります。
【レンジ下抜けした場合】
レンジを下抜けした場合はピンクBOXレンジに進みます。
青いBOXレンジの買いポジションはそのまま保有しレートの回復を待とうと考えています。
注意点としては、ピンクBOXレンジにはピンクBOXレンジの稼働に必要な別運用資金が必要なので、入金してから稼働しましょう。(上の図の必要資金を参照)
運用期間がある程度あり、それまでの売買利益がそれなりにあるのなら綺麗に全決済し、ピンクのBOXレンジで新たに始動でも良いと思います。
ポジションを持っているとレバレッジ手数料が毎日かかってしまうので、それが嫌なら後者の全決済がオススメです。
更にレートが下がりピンクBOXレンジを下抜けした場合は先程同様に緑のBOXレンジへ移ります。
【レンジ上抜けした場合】
BOXレンジを上抜けした場合は上の表の黄色エリアのBOXレンジへ移ります。
この時、基準の買いポジション0.5BCHと売りポジション0.5BCH(0.1×5)を保有している状態です。
先程話したように、全てのポジションの決済を行い7500円の利確を済ませた後、黄色BOXレンジを稼働しましょう。
レートが上がっているので黄色BOXレンジの稼働に必要な資金も増えますが、追加で数万円入金(青いBOXレンジは停止しているので、その青いBOXレンジで使用していた資金を使い、プラスあと足りない分を入金で補います)してもいいですし、これまでの売買利益もあると思うので、その利益が貯まっていて足りるのなら入金なしで黄色BOXレンジを稼働することができます。
注意点としては、長期的に右肩上がりに成長する暗号資産といっても、途中で暴落は起こると思います。
ロスカットは0円に設定しているので、投資資金が無くなることはないですが、買いポジションの含み損はその時大きく膨れ上がり、損切りをする気がないのなら毎日レバレッジ手数料で少しずつ資産は削られていきます。
それを踏まえて、レートが上がったらすぐ1段階上のBOXレンジを稼働するのではなく、よく考えてからレートの追跡を行いましょう。
BOXは進化して利益率UPします!
このハーフ&ハーフのBOX戦略は運用していくうちに進化します。
どういうことかというと、先ほどの「BOXレンジを(上or下)に抜けた場合は?」の項目で提示した画像を再度ご覧ください。
BOXとBOXが並んだ際、一部のレートが被っていることが分かると思います。
説明すると、片方の買い注文エリアと片方の売り注文エリアが重なっています。
つまりこの2つのBOXが被っているエリアは「両建て」の状態で上がっても下がっても利益を狙えることになります。
また、1つのBOX時にはレート85000円~135000円の幅しかカバーできなかったけど、2つのBOXを並べることでレート60000円~135000円の幅をカバーでき、値動きが激しい仮想通貨のトラリピ運用にも適正率が上がってきます。
BOXレンジ戦略の進化についてまとめると
・BOXは複数並べることで「ハーフ&ハーフ」から「両建て」へ進化する
・BOXが増えることでカバーできるレート幅も広がる
・BOXは増やせば増やすほど、利益率があがる
注文の仕方と注文後の画面
次に注文の仕方を解説します。
手動トラリピなので、どこにいても気軽に注文できるように今回はアプリでの解説にします。
まずアプリを開いて画面右下の「レート」ボタンをタップします。
画面上部に「取引所 現物」「取引所 レバ」「販売所」「暗号資産FX」の4つのタブがあるので、『暗号資産FX』のタブを選択します。
タブを選択したら手動トラリピをするコインの種類を選びます(今回はビットコインキャッシュで行うのでBCH/JPY)
買い注文(ASK)から注文したいので、赤枠部のボタンをタップ。
「成行」「指値」「OCO」「IFD」「IFD-OCO」の5つのタブがあるので、『IFD』タブをタップして選択します。
ちなみに「IFD」はイフダンの頭文字をとったもので、「買い(売り)【新規】注文と売り(買い)【決済】注文を同時に決めて注文できる方法です。
まずは、基準をなるポジションの注文を行うため
取引数量 = 0.5
執行条件 = 指値
注文レート = 110000(円)
と入力します。
※画面では注文レート100000と記入していますが、今回私が基準としたのは110000なので、画像の数字は誤っています。
入力に違いがなければ「決済入力へ」のボタンをタップ。
次の画面は決済注文の画面になります。
取引数量は先ほどと同じ数値0「0.5」を入力します。
執行条件は「指値」
注文レートは先ほど『利確幅』の項目でお話ししたように、基準ポジションは広めにとりたいので145000円で決済させるため「145000」と入力します。
※こちらも画像では誤った数値を入力しています。すみません
入力に間違いがなければ「確認画面へ」のボタンをタップ
「新規注文」「決済注文」が確認できる画面なので、最終確認し「注文確定」ボタンをタップし1つ目のポジション設定が完了となります。
この作業を繰り返し、BOXレンジ内の各希望ポジションの注文を行ってください。
参考に、私のBOXレンジの買いポジションの注文画面を載せておきます。
【買い注文①】
【買い注文②】
【買い注文③】
【買い注文④】
【買い注文⑤】
ちなみに、売り注文は基準ポジション(数量0.5のBOXレンジ中心の買いポジション)が注文成立し、ポジションを持った後に注文するようにしてください。
理由は基準ポジションを持つ前にレートが上昇した際に売りポジションのみ保有していることになるので、含み損を相殺できないからです。
まずは、買い注文だけ→基準ポジションが注文成立→売りポジションの注文
という流れで焦らず設定していきましょう。
注文が完了したら画面下部の「トレード」項目をタップしてみてください。
この画面で今注文した内容が確認でき、新規・決済注文がペアとなりひょうじされています。
以上で注文の仕方は完了です。お疲れさまでした。
後はレートが変動し注文に刺さるのを待つだけです。
リピート注文ではないので、新規成立し決済が行われたら、そのポジションを同じように再び注文しなおしてください。
これが手動によるトラリピとなります。
まとめ
今回私自身初めての手動トラリピで、上手くできるか不安でしたが、決済されたのち再び注文するのは2・3回経験すれば慣れて落ち着いて作業できるようになります。
手動トラリピは思っていたよりずっと簡単なもので、このひと手間の作業は利益がでた結果なので楽しいです、
この楽しい投資方法にたどり着いたのも
ヒナタさんの分かりやすい記事で基本をしっかり理解できたのと
シダ植物さんの安全かつ合理的な戦略のおかげです。
BCHの手動トラリピ運用が上手く継続していければまた経過を記事にして報告していきたいと思います。
興味がある方は、アプリが見やすいデザインで、操作もしやすいGMOコインで始めてみてはいかがですか?
また、ツイッター(@boukenshaLv1)の方でも今回の手動トラリピ運用について発信していこうと思うので、よろしければフォローしてくださいね。